2012年08月24日

信州新町「長者山」登山!!



事の発端は長者町大縁会の後、カフェで休憩しよう!とたまたま集まった女子3人(カメ、もーちゃ、まっちゃ)が、少なくとも「ヤマに登る」ことに抵抗を抱かない面々だったこと。筆者(=カメ)はコドモの頃から「家族とともに山登り」がもっぱら休日のレジャーだったし、もーちゃは数年前から「ペルセウス流星群を見るために百名山のどれかを選んでお盆に登ることにしているものの、毎回嵐に見舞われる」ヒトだったし、まっちゃはトライアスロンおたくで、なんと「登山マラソン」をするヒトだったのだ!

さて、近頃ゼミでは「全国長者町征服」なる活動が流行っている。全国にいくつかある「長者町」に実際に出向き、「長者」という表記を街中に見つけては、それらをことごとく写真に撮り、道行くヒトビトに不振がられる、というのが主な活動内容である。上手くいけば住人と交流を持ち、地名の由来などを聞けたりすることもある。

そういった活動の経過報告じみたものを、実は密かに長者町大縁会で行っていた。全国に散らばる長者町の位置にマーカーを置いた地図を作り、「征服済み」の箇所については現地で撮影した写真を掲載した。

実を言うと「長者町」の数はさほど多くはない。しかし「長者」のつく地名となると、100は下らない。報告地図の見た目のインパクトを増すため、筆者は頼まれてもいないのに、その100を越える地点のマーカーを地図上に置いてみた。その作業の際、地名というよりは山(三角点)と思われるものがいくつか見つかった。という話を件の女子2名にしたところ、じゃーソレらも登りに行っちゃおうか!ということで「ヤマガール班」が出来上がったという次第である。


記念すべきゼミの長者三角点初征服先は、長野市信州新町の長者山。決行は8月19日。参加したのはカメともーちゃの2名。早朝の涼しいうちに登るべく、前乗りして大町の中綱湖畔の民宿に宿泊することに。日中は安曇野あたりでぷらぷら美術館巡りをしてのんびり過ごした。



ところで、懲りないゼミの面々は、つい先日関東に遠征したばかりだというのに、征服意欲は一向に沈静化する様子がなく、実はこの長者山征服旅の前日、即ち17日、もーちゃを含む数名で福井市の「旧長者町跡」を訪ねていた。見つかるものは「長者」の名を冠した駐車場ばかりで、大して面白い発見もなかったそうだが、その道中。「自然がキライ」と公言してはばからないSが、我々の登山計画を揶揄するがごとく、こう口にしたらしい。

「長者山なんて、なんにもないんじゃない〜?」

は?(ー_ー+)

何もないどころか。

三角点もあるし、高原もあるし、

公園だってあるし!団地も(!)あるんだゾっ!!!

ハナも咲いているし、怪しい木の実も落ちてるしっ!


キノコだってこんなにイロイロ…!


まー、「自然がキライ」なSにこんなモノを見せたところで、つまらなそうに「ふ〜ん」と一蹴されるのが落ちだろうが…。しかし、今回の我々の収穫はこの程度のものではなかったよっ!


さて、我々が泊まっていた大町は、信州新町から西側へ一山超えた位置にある。とはいえ、登山口までは距離で言うと20キロ程度。1時間もかからずに到着すると踏んでいたのだが、地図を読み違えて同じ所をぐるぐる周回するハメに陥り、6時に出発したものの、登山口に到着したのは7時過ぎ!登山口のある左右(そう)集落への分岐点を見つけた時はホッとした(’。’;)

長者山の登山口は、民宿「山美荘」の裏手にある。付近に駐車場はないので、民宿のおかみさんに断って敷地内に車を置かせていただく。山から帰ったらおかみさんに「切り込み(=土地のことを根掘り葉掘り聞く)しよう!」と二人で画策しつつ登山道に向かった。

山美荘」隣の家屋も民宿らしく、一体こんな田舎にどんなヒトが何のために泊まりに来るのダローか?というのが我々のもっぱらのギモンであったのだが、聞いて納得。都会からコドモたちが蕎麦打ち体験、農業体験などのために訪れるらしい。また、秋に行われる蕎麦祭りも有名らしい。



上の写真の犬は、隣の民宿に繋がれていた。山を降りてきてから「山美荘」のおかみさんに「犬がついて行かなかった?」と訊かれた。しばしば登山者にくっついて、道案内をしてくれるらしい。一緒に登ったら、きっと余計に面白かっただろう…。

ところで、このあたりの道標によると、長者山への道は「遊歩道」というくくりになっているようだ。長者山の標高は1160メートル。登山口からの標高差は700メートルくらい。事前に調べたコースタイムは1時間半くらい。コドモ連れでも気楽に登れるくらいの山だ。

車も通行可能な幅の広い道をしばらく行くと、登山口に行き当たった。結構立派な道標!



登山道は倒木が多く、余り手入れされていないものの、落ち葉が降り積もってふかふかになっており、割合歩きやすい。中腹までは登りばかりだが、全体的に傾斜は緩い。ロープを渡した場所がいくつかあったが、登山道が狭くなっているため手すり代わりに設置されている感じで、これがなければ登れないほどではない。階段やガレ場は殆どなく、階段登山が苦手なもーちゃには快適だったようだ。

登山道はホボ樹木に覆われており、日差しが遮られるので夏山登山には有り難い。広葉樹が非常に多く、意外にもカエデの占める割合が高いので、秋はきっと紅葉が綺麗に違いない。

左は熱心に「征服記録」を取る班員の様子。



中腹には町営の宿泊設備「山の家」がある。建物は施錠されているが、トイレは使えるようになっていて、手洗いの水も出る。学校登山や町の催しなどに利用されているらしい。建物の前には焚き火の跡があった。

因みに、山の家から少し登山道を外れて左手に歩いていくと、「長者公園」なるものがあった。平らに切り開いた場所に東屋がぽつんと建っているだけ。雲が出ていなければ西側にある北アルプスの壮大な眺めが望めただろう。今の時期は樹木が生い茂っていて北東側の見晴らしが良くないのだが、戸隠連峰や妙高山も綺麗に見えるらしい。

ところで、実は北側の麓からこの山の家まで林道が通っている。 ココから山頂までは距離で言うと1キロなのだが、これまでの道よりはかなり緩やかで、20分足らずで行くことが出来る。ヘタレ班と登山班と分け、ヘタレ班は車でココまでくる、なんて別行動も可能なワケだ。そこで筆者は、何処に行くにもぴらぴらの服を着、ハイヒールに日傘、といういでたち決して崩さないゼミ生Yのことを思い出し、ひょっとしたら彼女でも山頂に立つことが出来るカモ?と、ついつい非現実的なことを考えてしまったのだが、歩を進めるに従い、さすがに山頂直下の樹林帯をぴらぴら服で通り抜けるのは無茶だと悟った。

mtChoja14.jpg

そんなことはともかく、山頂に到着!下草が茂って若干荒れているものの、東屋と木製のベンチがあり、落ち着いて休むことが出来る。もーちゃがお湯を沸かしてコーヒーを淹れてくれたので、 ココで大休止!特に何をしたというワケでもないのに1時間ほど過ごしてしまった。


午前中に登ったのは大正解で、徐々に日差しが強くなってきた。日陰にいる分には少しも不快ではなく、登山道のホボ全てが樹林帯なので辛いことはなかったものの、ひとたび日光の下に出ると、痛いほどの日差し!犬もぐったりするワケだ(隣の民宿の犬の写真は下山時に撮影)。

下山時間は1時間足らず。「山美荘」のおかみさんへの切り込みを目論みつつ挨拶に伺うと、ちょうどお客さんと玄関先でお話をされていて、冷たいお茶を薦めてくださった。長者旗につける短冊に署名をしていただき、しばらくお話をしていると、思いがけない情報が!なんと信州新町の菓子店で「長者山」の名を冠した饅頭が販売されているという!思いがけない訪問先の出現に小躍りする我々なのであった。


お菓子屋さんを訪ねる前に、まずは腹ごしらえ!温泉とジンギスカンを堪能しに、次は「さぎり荘」を訪れた。犀川の川縁にある施設で、宿泊・入浴・食事が可能。温泉でさっと汗を流し、いざ、ジンギスカン!

ゴハンと味噌汁をそれぞれと、野菜とジンギスカンを1人前注文した。「サフォークにぎり」も一つ注文。肉は現地調達だから新鮮なのか、「マトンは臭いから食べられない」と言っていたもーちゃも難なくクリア。たたきのような状態の生肉が載った「サフォークにぎり」も臭みがなく、美味しくいただいた。



ところで、サフォークとは、食肉用の羊のことで、信州新町の町営牧場で飼育されているそうだ。サフォークについては「さぎり荘」のサイトにも解説があるが、筆者はココで気になる記述を見つけた。ページの見出しに「黒毛和羊」とあるのだ。

サフォークは、イギリスのサフォーク州で食肉用に交配された品種。つまり「和羊」ではない(そもそもニホンに在来種の羊はいないと思う)。そしてサフォークは顔と足先が黒いのだが、体毛の殆どは白で、即ち「黒毛」でもない。「黒毛和牛」にあやかって、高級感を出す作戦なのダローか?(^_^;)?



ココでまたしても聞き捨てならない報告を受ける。もーちゃはとりわけ羊の中でもこのサフォークが大好きらしく(食物としてではなく、その姿が)、信州新町にいるのがサフォークと聞くや「サフォーク!」と歓喜の一声を上げた。そのヨロコビを前々日の福井の征服旅でSにも語ったのであろう。Sは過去にキリンに顔を舐められるという稀有な体験をしており、そのせいかどうかは知らないが、自然がキライなばかりではなく、動物もキライ。つまり興味がまるでないワケだが、あろうことか、こうのたまったのだという。

「羊なんて1種類じゃないの?」

(^_^;)(^_^;)(^_^;)

ぇと…このヒトの認識する羊という生物は、体毛がふかふかした白い綿羊だけなのダローか?(^_^;)?

羊という「種」はひとつしかない、即ち羊全体を指すのだが、品種は多数ある。飼い犬の品種についても同様で、上記の発言は、例えばハスキー犬もチワワもこの世には存在せず、柴犬しかいない、と言っているようなモノなのだ。


そんなことはともかく、食事を満喫した我々は、新たに追加された目的地を目指す。「長者山」を売っているお菓子屋さんだ!まずは信州新町の中心を目指す。国道沿いのホームセンターに立ち寄り、若いバイトのおにいちゃんに「長者山」という饅頭を売っている店に行きたいのだけど、言うと、何人もの別の従業員さんに訊いて回り、店の名と場所を教えてくれた。少し先の「古い商店街」にあるという!

古い商店街!?

なんだかゼミの面々がヨロコビそうな単語ではないか…

行って見ると、趣のある木造の建物が立ち並ぶ、雰囲気の良い通りが!そこに目的のお菓子屋さん「松崎屋」があった。店の表には特に「長者山」についての言及はないし、ホントにあるのかなぁ…と、半信半疑で店に足を踏み入れる我々、その一瞬の後、もーちゃが絶叫する。あったのだ!

それどころか、長者山の名前の由来が詳しく書かれた説明板まで!それによると、戦火を逃れてこの地にやってきた士族、松崎氏の子孫が繁栄して富豪となり、長者地名が生まれたということらしいが、この松崎氏はお菓子屋さんの先祖というワケではなく、たまたま同じ苗字だからいっかなーと思って銘菓「長者山」を作ったそうな(^_^;)。

「長者山」の他にも、羊をかたどった最中など、郷土愛に満ちた個性的なお菓子をいろいろと製作されているよう。今度訪れたらお菓子の詰め合わせでも買ってみよう。



対応してくれたおかみさんは、我々が長者山に登ってきたと告げると「昔はよく登ったのよー。山の家でキャンプしたりねー」と懐かしそうな顔をされた。そして店を後にする際、信州新町のゆるキャラ「めん子ちゃん」のおせんべいを1袋ずつくださった。


さて、これで今回の我々のミッションは完了したワケだが、最後に一つ、おまけの報告を。

下の写真、どう見ても「農作業中の合間に休憩しているおばあちゃんにもーちゃが話しかけている」ように見えるのではないダローか?

さにあらず。



長者山登山の前日、夕暮れ時の中綱湖畔の宿に到着した我々は、湖でも眺めようと散歩に出た。行きがけは「随分小さなおばあちゃんが座り込んでいるなぁ」と思っただけだった。そう、それにしても随分小さい。帰り際、おばあちゃんはまだそこにいた。全く同じ姿勢で!筆者は思った。このおばあちゃんは「かかし」なのではないかと!事実、作り物のおばあちゃんだったのだが、それにしても妙に現実感のあるいでたちだったので、近くに寄って帽子の下に顔がないことを確認してもまだ、ニセモノだとは思えないほどだった。

翌朝、車でこの横を通りすがる折、「あのおばあちゃんかかしがいなくなっていたら超コワいよね〜」と言い合う我々。いなくなっていたら本当にコワいのだが、ちゃんとソコにいたよ、おばあちゃん。

それにしても、ダレが、何のために設置したのだろう。というのも、このおばあちゃんかかしのいる辺りはタダの荒地で、農作物を栽培しているワケではないのだ。



posted by csemi at 22:42| ブラ長者 | 更新情報をチェックする
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